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「本につく虫を見つけたら?再繁殖を防ぐためにできること」

本に付く虫を見つけたら

「本」は、が発生する条件が揃いやすい場所のひとつです。
普段から清潔にしている家であっても、に虫がついてしまうことがあるでしょう。

この記事では、につく虫の種類や特徴と、虫による害があるのかどうかを解説します。
そして、「発見したは駆除したけれど、今後発生させないためにはどうすればいいの?」という方に向けて、再繁殖を防ぐ対策について紹介しています。

本につく虫の正体は?

につく虫は1種類だけではありません。
ここでは、につく虫のなかでも特に有名な3種類、「チャタテムシ」「シバンムシ」「シミ」について解説します。

チャタテムシ

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「チャタテムシ」は、チャタテムシ目に属する昆虫です。
咀嚼音が茶を立てるときの音に似ていることから、「茶立虫=チャタテムシ」と呼ばれています。
名前の由来だけ聞くと風流なのですが・・・。

世界では約2600種、国内では約80種とたくさんの種類がいます。
しかし、屋内で発生し害虫として扱われているのは、ヒラタチャタテ、ウスイロチャタテ、ヒメチャタテなどの数種類です。

チャタテムシの特徴は?

体長は1~2ミリ程度で、色は淡黄色~淡褐色をしています。
翅(はね)のある有翅類と、翅のない無翅類がいますが、屋内でみられるチャタテムシの多くは無翅類です。

ダニと見間違えられることが多いものの、ダニが肉眼で見えない大きさであるのに対し、チャタテムシは肉眼でも見ることができます。
体の割りに頭が大きく、やわらかく軟弱なからだも特徴です。

チャタテムシが好む食べ物、環境

カビを好んで食べるので、高温多湿のカビが繁殖しやすい環境で発生します。
また、狭い隙間を好む習性があるので、一般家庭では壁紙の間、畳のい草の繊維などに潜んでいます。

につくチャタテムシは大抵、閉じられたのページとページの間に潜んでいます。
を開いたときに、ページの上を這うチャタテムシを発見したことがある人も少なくないはずです。

シバンムシ

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漢字では「死番虫」と書きます。おどろおどろしい名前ですが、これは英名の「deathwatch」からきています。
名前の由来は、エジプトのミイラといっしょに出てきたからという説や、シバンムシが咀嚼するときの「コツコツ」という音が、死への時を刻む時計の音のように聞こえたからという説があります。

チャタテムシと同様に多くの種類がいますが、家庭で一般的になのはタバコシバンムシ、ジンサンシバンムシという数種類です。

シバンムシの特徴は?

成虫の体長は約2~3mmのゴマ粒大で、小さいコガネムシのような見た目ですが、色は赤褐色や茶褐色をしています。
幼虫のときは乳白色の小さなイモムシの姿をしており、成長すると体長約3~4mm程度になります。

シバンムシが好む食べ物、環境

好む環境は22~30℃なので、冬も暖房器具で室内が暖かい現代では、一年中発生のための条件が整っているといえます。
また、食性がひろくなんでも食べます。
穀物や粉類、お菓子、ペットフード、ドライフラワー、畳など、乾燥植物質であればあらゆるものを食べてしまいます。

シミ

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「紙魚」と書いてシミと読みます。
鱗のようなもので覆われた体は、名前のとおり小さな魚のようにも見えます。
3億年以上前から現在まで、形態がほとんど変化していない原始的な生き物…というと、少し神秘的に聞こえるかもしれません。

しかし、触角と尾毛(おしりに生えた3本のしっぽ)を細かく動かし、体をくねくねさせながら素早く移動する姿に、不快感を覚える方もいるでしょう。

シミの特徴は?

翅(はね)はなく、種類にもよりますが体長は8~10ミリ程度です。
チャタテムシやシバンムシよりもずっと大きく存在感があります。

国内でよく見られるのは黒っぽい色をしたヤマトシミですが、銀色にキラキラ光って見えるセイヨウシミという外来種もいます。
キラキラと光るようすから、「雲母虫(きららむし)」「きらむし」「箔虫(はくむし)」といった別名で呼ばれることもあります。

シミが好む食べ物、環境

湿気のある場所が好きで、湿度70%以上、気温21~27度ぐらいが繁殖しやすい環境です。
飢餓に非常に強い生き物で、絶食状態でも1年以上生存できるといわれています。

また、虫の中では長生きで、寿命は7~8年です。
夜行性で、光のあたる場所を避ける習性があります。
電気をつけたときなどに、慌てて逃げていくシミを見かけることもあるのではないでしょうか。

紙類が好物なので、段ボールやの付近で発見されます。
また、でんぷん質も好きで、本の糊付け部分や糊が多く含まれている和紙なども好んで食べます。

本につく虫たち、どんな害があるの?

チャタテムシは基本的に無害、大量発生に注意

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チャタテムシは基本的に、本と人間にとって直接的な害はないので、まずは安心してください。

シラミの仲間でもありますが、シラミと異なり人の血を吸うことはありません。
また、についたチャタテムシが食べるのは、紙ではなく本についたカビなので、を食べられてしまうこともありません。

非常に小さい虫なので、どんなに綺麗な家でも、眼に見えない隙間から入り込んでしまうことがあります。
数匹見かけた程度であれば心配はいらないでしょう。

しかし、大量発生した場合には、その死骸によるアレルギーや、捕食者であるダニの増殖が問題となります。
また、隙間を好む性質から、開封後に常温放置されている小麦粉や米の袋の中で発生することもあるので注意が必要です。

また、本にチャタテムシがついているということは、を保管している場所の湿度が高くカビが繁殖しやすい可能性が高いです。
の保管環境としては見直す必要があるかもしれません。

シバンムシは食害に注意

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シバンムシチャタテムシ同様、人を咬んだり刺したりといった、直接の害はありません。
また、を食べてしまうのも一部の種類だけです。
しかし、食性が広いことから「食害」が問題になります。
何度も見かける場合にはどこかで大量発生している可能性があるので、早めに発生源を特定しましょう。

一般家庭でよく見られる種類のシバンムシは、パスタや米などの乾燥食物を好んで食べます。
しかし、中には紙を好む種類もいるので要注意です。

への害としては、フルホンシバンムシザウテルシバンムシといった種類が、古文書を食害することで文字の判別がつかなくなってしまうなどの被害が問題とされています。
シバンムシが食べたところは小さな穴が空き、トンネルのようにくねくねと虫食い跡になってしまいます。

また、大量発生の場合には、シバンムシを捕食するアリガタバチによる二次被害の危険があります。
アリガタバチは、アリに似た姿をしていますがハチの仲間です。
人間を刺すことがあり、刺されると赤く腫れてかゆみをともないます。

シミの害

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シミも、人間にとっては無害な虫で、毒を持っていたり人を刺したり咬んだりすることはありません。
見た目が気持ち悪いと感じる人もいるかもしれませんが、病気を媒介することもありません。

しかし、和紙や古本、段ボールなどの紙類が大好物なので、本にとっては天敵かもしれません。
ただ、シバンムシのように紙に穴をあけてしまうことはなく、本の表紙をなめるように食べる程度です。
大量発生していなければ問題はないでしょう。

二度と見たくないという人へ…今後の対策

チャタテムシとシミは「乾燥」で予防する

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チャタテムシシミは、多湿の環境を好みます。
部屋の湿度は人間にとっても快適とされる40~60%程度に保つようにし、湿度が急激に上ったり下がったりするのを避けましょう。

また、本棚はどうしても通気性が悪くなりやすく、湿度があがりやすい場所です。
定期的にを取り出して通風したり、乾燥剤入りのシートを敷いたりといった対策も有効です。

段ボールを置かないようにする

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段ボールはにつく虫に限らず、害虫の温床です。
湿度が上れば水分を吸収しますし、ホコリもたまり、たくさん重なることで暗くじめじめとした虫たちの大好きな空間ができあがります。

使っていない段ボールはすぐに捨て、引っ越し後にを段ボールに入れたままにしないようにしましょう。
また、を段ボールに詰めて保存するのは避けましょう。

 

定期的に虫干しする

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上の項目でも説明したように、本棚はどうしても湿気をためやすい場所です。
少しでも本を良い状態で保存するために、年一回でも虫干しを行います。

虫干しは、カラリと乾燥した晴天の日が最適です。
時期としては9~11月ごろに、時間は一日のうちで湿度が一番低くなる午後3時ごろがおすすめです。
直射日光が当たらない風通しの良い場所に新聞紙などを敷いて、を広げた状態で立てます。
室内で行う場合には、扇風機で風を送ります。前日に雨が降った日は避けましょう。

また、ときどき本棚から本を取り出して、ぱらぱらとめっくってあげるだけでも効果があります。

シバンムシは発生源を特定する

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最後に、シバンムシについてです。
シバンムシは、暖かい屋内ではほぼ一年中活動しており、また好んで食べるものがあれば発生する条件としては十分です。
シバンムシが好むのは乾燥食物などなので、そうしたものを一切家に置かないことは難しく、完全に発生源を絶つことは現実的ではありません。

そのため、万が一発見した場合には早めに発生源を特定し、発生源となっているものを隔離したり、場合によっては処分したりします。

さいごに

につくチャタテムシ、シバンムシ、シミは、基本的には人間にとって無害な虫です。
しかし、大量発生してしまうと彼らを捕食する虫による二次被害の原因になりますし、彼らの好む環境は、人間にとってあまり好ましい環境とはいえません。

数匹見かけた程度であれば見かけた個体を駆除するだけで、心配する必要はありませんが、何度も見かけるようであれば、原因を特定ししっかり対策をしましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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